XRS RAIDストレージ事例ロゴ

財団法人電力中央研究所様 事例

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      概要
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      財団法人電力中央研究所様 紹介
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      「地球環境データサーバ」設置の背景と目的
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      「地球環境データサーバ」および、RAID製品の 選択ポイント
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      「地球環境データサーバ」設置効果と現在までの利用状況
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      「地球環境データサーバ」構成図
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      「地球環境データサーバ」の安定稼動
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      今後の計画
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      ダウンロード
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      関連リンク

【概要】

過去から未来に渡る気候変化に関する膨大な数値データを収録する「地球環境データサーバ」にF5404Eストレージが採用されました。選ばれたポイントは「出荷実績が多く、大容量の気候データの収録、国内外の共同研究機関とのデータ共有に適した、実装密度が高い、拡張性に優れた」ストレージ。

 

【(財)電力中央研究所様 環境科学研究所 筒井 純一上席研究員】

財)電力中央研究所様 環境科学研究所 筒井 純一上席研究員

地球温暖化に関係する気候予測、特に、台風活動の長期的な変化に関する評価を専門とし、「地球環境データサーバ」計画の管理運用責任者を務めておられます。

 

【 財団法人電力中央研究所様 紹介 】

(財)電力中央研究所様は、電気事業に必要とされる研究・技術開発を通じ、産業や社会の発展に寄与することを目的として、昭和26年に設立されました。
現在、研究員731名を含む総勢824名の陣容と、予算規模300億円を超える原子力技術、電力安定供給技術、環境・エネルギー利用技術を研究の柱として、社会全体の低炭素化につながる技術開発を行なう日本における中核的な研究所です。

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【 「地球環境データサーバ」設置の背景と目的】

「気候変動に関する政府間パネル(略称、IPCC)」は、地球温暖化に関しての最新の知見の評価を行い、対策技術や政策の実現性、その効果、および被害想定結果などに関する科学的知見の評価を行う政府間機構です。2007年に発表された「第4次評価報告書」では、地球が温暖化していることに疑いの余地はなく、その原因が人為的な温室効果ガスの増加であることをほぼ断定しました。このようなIPCCの科学的知見の源になっているものは、複雑な気候の変化をコンピュータでシミュレートする気候モデルによる数値実験や、過去の気象観測と地球大気の変化を記述する数値モデルを融合した再解析データです。

(財)電力中央研究所環境科学研究所様は、国内外の研究機関や天気予報機関と協力して、気候モデルによる地球温暖化予測や、長期間に渡る再解析データを作成する大規模な数値計算を実施してきました。「地球環境データサーバ」は、これらの大容量の気候データを収録し、地球温暖化対策の様々な局面で必要とされる情報を導出し、わかり易く情報発信することを目的として設置されました。

「地球環境データサーバ」は2008年の夏頃から設備の選定が始まり、2009年7月に運用が開始されました。この構想段階から携わり、管理運用責任者を担当されているのが、環境科学研究所の筒井純一上席研究員です。筒井上席研究員は、地球温暖化の予測計算や、長期再解析データの作成に関わる計算を実施した主要メンバーの一人です。また、これらの結果を元にして、温室効果ガスの削減経路を検討するためのウェブアプリケーションを開発し、「地球環境データサーバ」で公開されました。

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【「地球環境データサーバ」および、RAID製品の選択ポイント 】

「地球環境データサーバ」の検討にあたり以下の課題がありました。

1.約200TB程度のストレージ容量が必要
2.共同利用サーバのため、サーバ設備の信頼性と拡張性を確保する事が必要
3.継続したサービス提供のためのランニングコスト低減

「大容量で、信頼性が高く、共同利用サーバとしてのアクセス性能を保証する必要がありました。 200TB程度のストレージを『地球環境データサーバ』のストレージとすることで決定しました。 ただし、国内のみならず、諸外国の研究機関からのアクセスサービスを保証するため、しっかりしたストレージを選択する必要がありました。」と計画段階でのストレージ選択の規準について、筒井上席研究員はおっしゃっています。 「地球環境データサーバ」は、データセンターに設置する計画になっていたことから、サーバ、ラック賃貸料の費用を抑えながらも、大容量ストレージ領域を確保することが、製品選択の大きなポイントにもなりました。 通常300TBほどのストレージをラック内に収納させる場合、30Uほどのストレージスペースが必要となります。筒井上席研究員は、省スペースに大容量領域を確保できるストレージ製品を調査され、弊社製品XRS F5404E(4Uに48ドライブ搭載可能)ストレージをお選びいただきました。結果として、330TBという大容量のストレージを一般的に必要とされる約半分の16Uスペースに収納することが可能となりました。これによりデータセンタにかかる費用(スペース、空調、電力などを含むレンタル代)を大幅に削減し、「地球環境データサーバ」の継続したサービス提供を実現されています。 「他に、同様なストレージ製品がありましたが、ドライブの実装密度、拡張性、出荷実績、という点でXyratex社製の XRS F5404Eが最も優れていました。」 と筒井上席研究員はおっしゃっています。

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【「地球環境データサーバ」設置効果と現在までの利用状況】

(財)電力中央研究所様は2009年7月にデータセンター内に19”ラックを1台設置し、Linuxベースのファイルサーバ2台と、大容量ストレージ F5404Eを2台、拡張筐体1台からなる「地球環境データサーバ」を導入され、1TBハードディスク36台、30TBのストレージを持つファイルサーバを外部に対する共同利用データサーバとして設置されました。(システム構成図参照) 「地球環境データサーバ」の検討段階では信頼性の高いハードディスクの最大容量は1TBに限られていました。しかしその後、業界で2TB容量のハードディスクの出荷の情報があり、Xyratex社でも2010年初頭からの出荷が予定されました。 「2TBのハードディスクを使用することで、当初計画していた19”ラック2台での運用が1台で済み、電力消費、ラックスペースの大幅な削減が可能となりました。」と筒井上席研究員はおっしゃっています。  結果的に、導入当初の30TB容量から地球環境のシミュレーションのデータが増加するに従い、2TBのハードディスクをF5404E筐体内の空いたドライブスロットに搭載し、2010年の3月に更に2TBのドライブを既設のF5404Eストレージ筐体に追加しました。現在110TBの大容量ストレージを「地球環境データサーバ」としてご利用いただいています。

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【「地球環境データサーバ」構成図】電力中央研究所 構成

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【「地球環境データサーバ」の安定稼動 】

現在、「地球環境データサーバ」は導入当初からトラブルもなく安定して稼動しています。弊社技術部では、毎月ストレージ内部のイベント情報を含むコントローラ内部のダンプデータを取得し、このログデータからストレージ内部および、ホストコンピュータで起こる各種のイベントを正確に把握、予防的な対応も含めた保守サービスを提供しています。 「現在までサーバは負荷に耐え、安定稼働をしています。総合的なシステムの稼動状況やサポート体勢に大変満足しています。」と筒井上席研究員はお話されています。 弊社技術部佐藤達也リーダーは、「トラブルを未然に回避するように、確実なサポートサービスを行うと共に、更なる安定稼働に努めてまいります。」と語っています。

【今後の計画 】

(財)電力中央研究所様では、今後蓄積されるより高解像度の気候シミュレーションデータの収納スペースとして、更に約130TBのストレージを増設し、合計で 240TB のストレージ容量の確保を目指されています。この増設により「地球環境データサーバ」の構築は終了しますが、気候研究の発展とともに、今後も必要に応じて段階的に増強する構想をお持ちです。

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【関連リンク】

・大容量 RAID ストレージ F5404E 詳細
大容量 RAID ストレージホワイトペーパー


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