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Storage Bridge Bayからの出発
〜SBB規格がもたらすストレージの未来像〜

2010.6.24 

jipe-ji 
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iconSBBとは
iconSBBによるハードの標準化
iconSBB規格による内部バスの標準化
iconSBB規格によるストレージ製品
iconSBB標準化の示す未来のストレージ
iconRAIDコントローラ用CPUの動向
iconStorage Processer : Jasper Forest
iconSBB2.0とJasper Forest
iconSBB2.0からみえるストレージ製品
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RAIDコントローラ用CPUの動向
さて、いままで、SBBはStorage Bridge Bay Working Groupという組織で標準化作業が行なわれて来たことをお話しました。そして、その組織のキープレーヤとしてEMCや、Xyratex等のストレージベンダ以外にどういう訳かIntel社がその発起人に名を連ね、Working Group設立時から参加しています。
Intel社はノートブック、デスクトップやサーバのCPUを開発製造する世界最大のメーカであることはご周知の通りですが、同時に、ストレージ業界においてもコントローラ用の組み込み用プロセッサの最大供給ベンダです。1990年代後半にDECのStrongARMという32ビットRISC プロセッサの事業を買収したことにより、2000年から低消費型の組み込みプロセッサをXScaleという製品で提供しはじめました。
XScaleのラインアップには携帯電話等の通信機器で使用されるファミリーの他、ネットワーク機器やストレージコントローラ等に仕様されるファミリーがありました。ストレージコントローラ用CPUにおいてはRAID-5に使用するXOR(排他論理和)機能を内蔵しており、それまで、ASIC等でRAIDコントローラの制御部分をカスタムで起こしていたRAIDコントローラベンダにとっては、自分たちが開発するファームウエアからRAIDのXOR 機能をオフロードし、よりフレキシブルなRAIDのセットアップや、よりカスタマイズしたエラーハンドリング等、高度なストレージ制御を行うことができるようになりました。
2005年にリリースされたXScale IOP333からインテル独自のP+Q data protectionというRAID-6の機能が追加されました。従来RAID-6のダブルパリティの機能はカスタムのASICや、ファームウエアに追加コードを起こして行なっていたオーバヘッドが大幅に軽減されることになり、多くのRAIDコントローラに標準で実装されるようになりました。
しかし、XScaleにはIOプロセッサファミリー、ネットワーク機器用のプロセッサ以外に携帯ワイヤレス端末用等の低消費電力のプロセッサファミリーがあり、大きなシェアを持っていました。ところがIntel社は2006年にIOプロセッサとネットワーク機器用プロセッサ以外のXScale製品事業をマーベルセミコンダクターに売却してしまいました。
それから3年、昨年4月にIntel社はNehalemアーキテクチャと呼ばれるCore 2マイクロアーキテクチャの後継になるプロセッサラインアップを発表しました。また、同年9月にはJasper Forestと呼ばれる、Nehalem EPアーキテクチャでシングル、デュアル、クワッドコア仕様で、24Wから最大65Wの低消費電力型のCPUを発表しました。このJasper ForestはCPUの他、PCI Express Gen2 コントローラを内蔵し、外部に16 Lane(5GT x 16)の高バンド帯域のIOバスを提供します。また、別にIOHチップを通してPCI Express 2.0のバス 36 Laneを使用することができますので、大変パワフルな外部へのインタフェースが揃うことになります。

Storage Processer : Jasper Forest
Intel社は更に、Jasper ForestにStorage Processer として位置づける機能を付加しています。 それは、 RAID-5や、RAID-6のRAIDコントローラ機能をCPUの一部に割当て高速に処理する他、電源障害時に最大48GBまでのメモリ中のデータをSSD等の高速デバイスにフラッシュする機能です。これらの機能は XScaleをリプレースするに十分なものです。
このように、Jasper Forestは新世代のストレージコントローラ用プロセッサと位置付けられています。現在、Xyratex社をはじめ、HP社やEMC社等がエンタープライズ仕様の次世代のストレージをこのJasper Forest を使用し開発を行なっているようです。また、更にIntel社のJasper Forestは、SBB 2.0とピンアサインに互換性があります。直接SBBのコントローラベイのスロットにJasper Forest を実装したコントローラを挿入することができるということです。
少し回り道を致しましたが、SBBはIntel社のJasper Forestを搭載したストレージを映像データや、画像データが急激に増大する時期に合わせて開発されたと考えるのは筆者だけでしょうか?

SBB2.0とJasper Forest
以降は筆者の予測になります。業界関係者としてこのようなデザインフォーキャストを出して良いものか悩みましたが、現在の雲の先に少しでも晴れ間が見えるといいのではないかと思い勝手に予想をしてみたいと思います。
まず、Jasper Forestによって現在のIOP333や、348に比べてどの位の性能向上が期待できるかを予想する必要があります。
一般的にCore 2マイクロアーキテクチャとNehalemマイクロアーキテクチャの同一クロック性能のサーバのパフォーマンステストを行なうと、Nehalemの方が9倍程度高速になる、又は、9分の1のサーバ台数で同一レベルの処理ができると言われています。この比をそのままXScaleとJasper ForestのSingle CPU性能に持ってくる事が妥当とは思われませんが、少なくとも、この比の半分は保証されるのではないかと推測されます。則ち、現在のXScaleベースのストレージコントローラの4倍程度の処理能力とPCIe 1.0(2.5GHz) 4 lane からPCIe 2.0 (5.0GHz) 16 lane程度の高速なIO性能を持つ事になります。以上の推測から、Jasper Forestを搭載したSBB2.0ベースのコントローラは現在我々が日常使用しているRAIDコントローラの数倍の仕事をすると考えることができます。
さて、この膨大なRAIDコントローラパワーはどのような方向でITユーザの為に使われようとしているでしょうか?

 

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【関連リンク】
・【製品紹介】高性能RAID ストレージ XRS シリーズ
・【用語解説】SBBとは

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